シマトネリコを庭に植えてはダメなの?7つの理由と注意点を解説

シマトネリコはモクセイ科に属する植物で、本来は亜熱帯地域に自生しており、日本では特に沖縄でよく見られます。

以前は寒冷な関東地方では外で育てると枯れることが多かったのですが、気候変動により冬が温暖化し、現在では関東や中部地方の住宅街や公園でもよく植えられています。

常緑樹であるシマトネリコは、美しい羽状複葉が魅力で、一年中その緑を楽しむことができるため、住宅デザイナーからも高い評価を受けています。

しかしながら、自宅の庭にシマトネリコを植えると様々な問題が生じることが多く、庭木としては不向きとされています。

ここでは、シマトネリコを避けるべき理由と植栽時の注意点を紹介します。

目次

シマトネリコを植えるべきでない理由

急激な成長と大きなサイズ

シマトネリコが庭木として不向きな理由の一つは、その急激な成長速度です。

気候や日照条件に左右されますが、年に約40~50cm成長することがあり、手入れを怠ると10年で建物の屋根を越える10~15mに達することも。

このため、適切な高さを保つには定期的な剪定が欠かせません。

また、地植えする際には植え場所を慎重に選ぶことが重要です。

常緑樹でありながら落葉する

シマトネリコは通常、常緑樹として分類されますが、原産地が亜熱帯であるため、寒冷地では冬季に葉が落ちることがあります。

このため、冬に落葉を掃除する手間が増え、常緑樹としての期待に反して手間がかかることもあります。

散った花が問題となる

シマトネリコは毎年5月から7月にかけて、豊富に美しい白い花を咲かせます。

ただし、花が散ると地面に落ち、清掃が必要なゴミとなります。

風によって広範囲に花が散らばり、近隣に迷惑をかけることがあります。

木が成長するにつれて花の量も増え、高い位置から散布されるため、問題はさらに大きくなります。

シマトネリコの花は見た目は美しいですが、枯れた後の清掃は大変で、毎年かなりの手間がかかります。

種が飛び散る

シマトネリコは雌雄異株で、雌株が花を咲かせた後に種を作ります。

これらの種子は羽状で、風に乗りやすく広範囲に飛び散ります。

その結果、意図しない場所での発芽が頻繁に発生し、一旦土に定着すると、その苗を抜く作業は非常に困難です。

特に狭い隙間や溝に生えた場合、除去するのに多大な労力が必要となります。

昆虫を引き寄せる

シマトネリコは甘い樹液を分泌するため、特にカブトムシやハチなどの昆虫を引き寄せます。

カブトムシはこの樹液を非常に好むため、木にダメージを与えることがあります。

これらの昆虫が集まることは見た目が悪くなるだけでなく、時に害虫対策が必要になることがあります。

シマトネリコを植えたことで不快な虫を引き寄せ、後悔する人も多いです。

根系の強い成長

シマトネリコは急速に成長することで知られており、その根も非常に強く広がります。

このため、家の近くに植えると根が建物の基礎まで達し、構造的な問題を引き起こす可能性があります。

さらに、根が広範囲に伸びることで隣接する家とのトラブルの原因となることも。

そのため、シマトネリコを植える場合は、自宅や隣の家からは十分な距離をとることが必要です。

また、根が地下の配管に到達してガス管や水道管を破損する危険もあるため、インフラ施設の近くに植えるのは避けるべきです。

特に水道管の近くでは、根による破損リスクが高くなります。

ありふれている

シマトネリコは2010年代のブーム以降、多くの新築住宅やマンションの庭に常設されるようになりました。

これにより、シマトネリコは非常に一般的な樹木となり、個性を求める人には魅力が薄れています。

もし個性的な庭を目指すなら、シマトネリコ以外の植物を選ぶべきです。

まとめ:シマトネリコを植える際の注意点

シマトネリコの植栽には注意が必要ですが、適切な管理と剪定を行うことで多くの問題を防ぐことができます。

建物や配管の近くに植えるのは避け、できれば地植えではなく鉢植えで育てる方法も考慮すると良いでしょう。

これにより、シマトネリコに関連する潜在的な問題を大幅に減少させることが可能です。

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